茶色い肌をした一人の少女がいました。
小さいときから少女は、
自分は醜いと信じていました。

少女には4人の姉妹がいて、1番上の姉は
目がぱっちり、二重まぶたの
可愛い女の子でした。

その美しさに父や母からも自慢の娘だったようです。

そんな姉の姿を見て少女は、
瞳はぱっちりの方が可愛いんだと思い込んでしまいました。

少女の目は、一重のうっすらとした瞳。
少女は思いました。

わたしは可愛くないんだ。


2番目の姉は肌の色が透き通るほど
真っ白でした。

周りの人は、その真っ白な2番目の姉を見て
奇麗で美しいと魅了されていました。

パパとママは、何を着ても可愛い姉に
次々と洋服をプレゼントしていました。

そんな真っ白な肌を持つ2番目の姉を見て、
少女は自分の肌の色と比べました。

わたしの肌は、茶色がかった色
何を着ても似合わない。 少女は、思いました。

わたしは可愛くないんだ。


3番目の姉は髪の毛がまっすぐでサラサラで
その美しい髪の毛は、いつも良い香りが漂っていました。

その髪の毛の美しさを愛する
やさしいパパとママは、いつも彼女の髪の毛を
丁寧に洗ってあげていました。

3番目の姉は体が弱かったので、
少しパパとママから離れると、すぐに体調を崩します。
なので、パパとママは3番目の姉をいつも抱いてました。



少女は自分の姿を見て、深く傷つきました。

わたしは、他の人と違う。
瞳も一重でうっすらしているし、
肌の色も茶色でとてもきれいとは言えない。

髪の毛も天然パーマで手入れもされてないし、
体も太め。
それに、なにより少女は、健康で元気だったので、
抱っこされる機会が少なかった。

パパとあんなにやさしく見つめ合ったことなんてないし、
ママに抱っこされたこともない。

少女は泣き出しました。

わたしは、なんでこんなに肌が茶色いの・・・
わたしは、なんでこんなに可愛くないの・・・
わたしは、なんでこんなにくるくるパーマで他の人と違うの・・・
なんで、わたしはこんなに健康なの・・・
わたしは、誰にも愛されていないんだ。

誰も・・・誰も・・・この世で
誰も私を愛していないんだ・・・
大好きなパパやママでさえ、
姉ばかりに注目してばかりで・・・

幼い少女はそのことを信じきって生きていき、
それはいつしか、少女の人生になっていました。



少女は、自分に無理をして
愛されるように努力し始めました。
奇麗になりたい・・・
瞳をぱっちりふたえにすれば、
きっと愛されるはず。

そうだ、肌も奇麗になれば愛されるかも。
髪の毛はいつも高額のオイルで伸ばして・・・

そっか・・・
体が太いから愛されなかったのね
食べ物は食べないように努力して・・・
体はガリガリになったけど・・・

それでも、愛されなかった。

どんなに努力しても愛されない少女は、
何をしても満足しないので

自分を否定し出しました。

こんな子いなくなればいいんだ。
こんな子、粗末にされてオオカミに
食われてしまえばいいんだ。



少女はいなくなる覚悟をしました。
草むらに寝転び、自然と地球と一つになり
すべてを投げ出そうとしたとき
何かが覗き込んできました

可愛いうさぎです

涙をたくさん流していた少女の瞳に
うっすらと、うさぎが見えました。

あなたも私を否定にしに来たの?

うさぎは首を横に振り、
「わたしの名前はリラ」と言いました

リラは少女の心の中の「愛の空間」から現れたと言います。
あなたの「愛の中」に、いつもいたのだと。

「そのままのあなたを愛しているよ」
リラは言いました。




人の理想で変わろうとしないで・・・。

人の言葉を信じ
このままでは愛されないと信じてしまったときから、
自分への攻撃の旅が始まっているよ。
自分の生き方に、制限もいっぱいつくったね、
あれはだめ!これはだめ!って。
そして自分への限界をいっぱい作り
自分で自分の首を絞めてしまってるよ。

でも
思い出してほしいの。
あなたは最高に可愛い姿をしている。
ユーモアで愛らしくて純粋な心を持っているよ。
何より真実を見る瞳が美しい。

あなたは愛されるために他の何者にもなる必要はなく、
あなたのままで最高に愛される存在なんだよ

早く思い出して、ぼくは待っているのに・・・。

あなたは自分を愛するために、
きらいな自分の姿をこの世にたくさん創りだした。
ぼくはありのままを愛しているよ。

たまにリラは、自分のことを「ぼく」と呼ぶのでした。




少女の目には涙がいっぱい。
愛されていると感じたのは初めてでした。

「愛されている」という感情により
少女は本当の「自分の素晴らしさ」に
気がついたようです。


少女は思い出しました。
自分が愛されていた事を。
パパとママは少女が生まれたとき
この子の瞳は奇麗で美しいと喜んだことを。
何よりもひとえの瞳を褒めてくれたことを。

姉は、少女が生まれたときに嬉しくて、
一晩中、輪になって踊ってくれたことを
ママはいつも子守唄を歌いながら抱っこしてくれたことを。

何より少女が自分自身を
否定しなかったとき、たくさんの愛を信じていたことを。

ありのままの少女で
たくさん褒めてもらった日々。
自分を否定したときから、自分に消えてしまった思い出でした。



いつの間にか少女は
自分は「このままでは愛されない」のだから
「変わらなけれならない」と
自分で自分を否定してしまったようです。

そのことを深刻に考えすぎてしまったが為に、
自分自身を失ってしまいました。


最後にリラがプレゼントにくれたのは
「自分が自分自身を愛している」という感情でした。

自分を愛しているという心。
それは人生に魔法がかかるように、
奇跡をもたらします。

いつでも愛を送ってくれているリラ。

リラは最後にこう言って、
少女の心にふぁ〜っと入っていきました。

「自分の事を愛したら、苦しみの経験は終わり。
現実は予定を超え、それ以上の道に繋がるよ」


リラは少女の心の中で生き続ける愛の姿です。


少女の本当の心は美しかった。
それが少女の真実でした。

少女は自分の真実の姿を知りました。

少女は理想的な自分に、現実を創り始めました。
そのままの自分を肯定できた時から、
悩みは消えていきました。

「わたしは、すでに理想的な姿をしている」

「自分はすでに可愛い」
「純粋で美しい」

少女は自分のすべてを気に入り出しました。
瞳も綺麗だし、髪の毛も綺麗。
それに、なんて美しい足と腕・・・。

そう思うことができるようになり、
どんなに努力しても達成されなかった外見の美しさは
魔法にかかったように、内側の美しさから現れたのです。
内側から輝くことにより、
辛いと思っていた人生は、まったくの好転を見せたのです

「今までのことは終わりにして」




自分を愛した瞬間
心で閉じていたものがあふれ出しました。

今まで経験していないすべてを
経験したい。
好きな旅行へ行き
ずっとやりたかったお料理教室に通い
踊りを習い、
笑い、楽しみ、
まだ経験していないすべてを経験したい。

自分を愛していて、とても満足しているとき
その気持ちがあふれ出て
それが、真実の愛を引き寄せます

心の美しさを知った少女からは、
自身からあふれた愛を一緒に経験していく
真実の愛のパートナーを
引き寄せるエネルギーがいっぱいに出ていました。

「自分を愛したとき」に、約束が果たされます。


それから少女は
真実の愛に出会いました。
出会った瞬間から、「すでに愛していた」と
心の深くからあふれる「真実の愛」でした。

その男性はそのままの姿の少女を
愛していると言います。

初めて会ったと言うよりも、
出会うことはすでに決まっていて
やっと触れ合れあえたという感じで。

これとあれを学び終えて・・・
「このような自分になれたときに一緒に生きていこうね」
と、約束していた2人。

忘れることなく心の中でずっと愛していた2人。

約束のミッションを超えた
特別な2人が経験する魔法のような時間は
自分を愛するレッスンを終えたら
誰にでも経験できる宇宙の宝物なのです。

自分を愛したら、強いつながりを持つ相手が現れます。

2人でこれから色々なことを
分かち合える幸せ。

2人は約束しました。
特別な愛のエネルギーを忘れないために
3年に1度、結婚式を挙げて確かめ合うことを。

「自分を否定しない」。
2人がずっと一緒にい続けるための約束です。

自分の人生を信じていてよかった。

心がもたらす奇跡は本当に素晴らしかった。
ずっと信じ続けたギフトがやってくる人生。

すべては心から生まれている奇跡でした

おとぎ話のような「真実の愛」は誰にでもあります。

恋に落ち、深い愛を経験し、残りの人生をずっと一緒に過ごす
真実の愛のパートナー。

その人は、今も
あなたのことを探してくれています。